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第3回西日本統括本部研修会報告

第3回西日本統括本部研修会報告

第三回 日本心理職協会(西日本統括本部)研修会参加報告

5月20日(土)ハートピア京都 京都府立総合社会福祉会館にて、第三回研修会が開催されました。第一部は、織田会長による「ストレスとストレス対処法 ~幸せな人生を送るために~」、第二部は、LGBT人権啓発講師 定政 輝先生による「多様な性を考える 〜性同一性障害を乗り越えて~」というテーマで講義をしていただきました。

第一部:「ストレスとストレス対処法 ~幸せな人生を送るために~」
日々の生活を送るうえで、ストレスは避けて通れません。ストレス状態が続くと、交感神経の働きが強くなり、さまざまなストレス反応が見られます。不安や怒りを感じる、無気力になる、免疫系の働きが低下するなどです。では、心身の不調が続くのを避けるために、どのような対処法があるのでしょうか。
1. 健康心理学の手法である自律訓練法
暗示をかけながら心を落ち着けて、リラックス状態を維持する
2. 日常的ストレス対処法
おしゃべりをする。趣味を楽しむ。睡眠を取り休む。おいしいものを食べる。など
3. ソーシャルサポート
①情緒的サポート(愛情を持って共感する、お世話をする)、②道具的サポート(手助けをする)、③情報的サポート(情報や知識を与える)、④評価的サポート(成果、業績を高く評価する)
上記の方法が挙げられますが、特に、ソーシャルサポートは、人間関係の中で「人から何を得ることができるのか」「人に何をしてあげられるのか」、プラスの影響を与え合うことが大切です。また、幸せな人生を送るためには、つらい経験や思い出したくない記憶は忘れる努力をすることも必要だとお話がありました。その手助けとなるのも、人との会話・対話です。一緒に聴いてもらい、共感してもらうことで、癒されていくものです。さまざまな人と関わり、対話することが、ストレス対処になることを改めて実感しました。普段の生活で、私自身が相手のストレス対処に役立っているのかを、考えるきっかけになりました。

第二部:「多様な性を考える 〜性同一性障害を乗り越えて~」
社会的性差はどのように決定されるのか。学生時代に受けた発達心理学の授業で、男の子は元気に走り回ってもよいけれど、女の子ははしたないからやめなさい、のように、「男の子は男の子らしく、女の子は女の子らしく」育てられることによる、と説明を受けた記憶があります。「男の子らしく、女の子らしく」という指導を違和感なく受け入れてきたわけですが、LGBTの方々は、物心ついた頃には、すでに性別違和を感じているのです。
定政先生は、女の子として誕生しました。しかし幼稚園の頃から、ピンクのスモックを着るのが嫌いでした。また、七五三の赤い着物を着せられて悲しかったそうです。お人形よりもウルトラマンが好きで、小学校へ進学するときは、赤いランドセルより黒いランドセルが欲しかったそうです。中学に進学すると制服で通学しますが、そこでも、なぜスカートでないといけないのか、違和は続きます。思春期に入り身体が成長するにつれて、自分が自分でなくなってしまう恐怖との闘いが始まります。高校生になると恋愛感情が芽生えますが、同性を好きになることに戸惑い、自分が何者であるのか自問自答の日々です。
幼い頃から、子どもたちが戸惑いながら生きているかと思うと、胸が痛みます。恋愛や結婚のタイミングでは遅いといえます。もっと、早い段階での配慮が必要です。ランドセル、トイレ、制服など日常レベルでの環境の整備がいかに重要か考えさせられました。
染色体により決定される性別は科学的に覆すことはできませんが、どちらの性別を違和なく感じるのか、異性か同性か、どちらをパートナーに選びたいのかは、自然に湧きあがる感情です。個人的な感情は、他者がコントロールできる領域ではないと思います。自分の気持ちに素直に生きることを制限されている方々がいるという現実を認識し、共有することが大切ではないでしょうか。性別はどのように決定すればよいのか、パートナーは異性でなければならないのか、今後考えていきたいテーマとなりました。自己申告で性を決定できるのがよいのか、手術を受けることが必須なのか、また、性別の選択だけでなく、保険、医療、財産など同性間の法的保障を認めるのか、当事者の方々の意見に耳を傾け、議論を進めていく必要があると思います。
日本では性別違和をもつトランスジェンダーの方は、性別適合手術を受けなければ戸籍の変更はできません。カウンセリングを受け、高額の費用負担を必要とする手術を受けたのちに、自らが自然だと感じる性になれるのです。定政先生が、「本来の自分に戻れた」と表現しておられたのが印象に残っています。
 LGBTは、13人に1人の割合(7.6%)で存在するといわれており、学校ならクラスに1~2人、血液型ならAB型(10%)よりもちょっと少ない人数です。私たちの身近に確実に存在します。これまで、相談を受けたりカミングアウトされたりした経験はありませんでしたが、13人に1人という割合を考えると、学校で、会社で、LGBTの方がおられたと思います。「彼氏いるの?」「スカートきらいなん?」など、何気ない言葉に傷ついた人がいたかも知れません。セクシャリティを決めつけず、「好きな人いるの?」「パートナーいるの?」に変えるだけで、当事者の方は気持ちが楽になるそうです。これならばすぐに実行できます。誰に対しても、言葉をきちんと選んで会話することから始めようと思いました。第一部の織田会長のお話しにもありましたが、自分の行いが、身近な人たちにとって元気に幸せに生きるサポートになっているのかどうか、俯瞰していきたいと思います。
最後に、定政先生による「カミングアウトされた時の6ヵ条」を紹介させていただきます。
1. 最後までしっかり話を聞く!
2. セクシュアリティを決めつけない!
3. 「話してくれてありがとう」と伝える!
4. 「どんな事で困っているのか?」聞いてあげる!
5. 「誰かに話しているのか」「誰に話してもいいのか」確認しておく!
6. LGBTの知り合いにつないであげたり、絵本(※)や本を伝えてあげたりする。
※研修当日は「わたしはあかねこ」という絵本を朗読していただきました。かわいらしく、あたたかいストーリーですのでお勧めです。

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